2009-01-01から1年間の記事一覧

1227

『PHAIDON ATLAS of 21st CENTURY WORLD ARCHITECTURE』。見開き A2、専用プラケース入り。800p、 6.6kg。550mm厚。まだ開いてない。 俺、今年の仕事が終わったら耽溺するんだ...

1214(early)

何故ってあまりに同じ過ぎて、私は眩暈すら覚えるのです。

1212

同じことをしている。 たぶん、同じようなところに行き着いてしまうのではないかと思う。だからこれで終わり。 漫画買いに行こう。 CDも。

猫の朝

眠られなかった夜の明け前、肩を縮ませ出た公園の、池のほとりの切り株に、黒と白との猫がいて、黒は切り株の上へくるりと、白は切り株の足下へころりと、丸まって、互いにまるで関わりない振舞いで、それでいてその姿態だけは、同じ風になって、まるで、揃…

名前をつけてやる (draft)

きょう、出羽から電話があった。 もしもし。ゲン、俺、出羽。ああ、久しぶり。久しぶり、悪い、三十秒しか話せないんだけど。三十秒? 小銭なくてさ。まあいいよ。きょう手紙送ったからさ、また頼むよ。通信? 通信。ああ、うん。悪いな、ありがとな。こっち…

1025

書く! 時間を! くれ! とりあえず章立ては決まった。『夜は三秒 :nox fugit.』 ・吹けば飛ぶよな(再録) ・名前をつけてやる ・夜は三秒 ・ダブル・アンコール このままいくと落としそうです先輩。 pomeraはもうちょっと画面がでかければなあ、ってまあ、…

0928

原動機が温まるまでもう少し、あともう少しと思っているうちに、今日もまた日付を越える。 口から出ていけない言葉が色を失って、炭素くらいの重さを得て離れていくので、私にはかえって閉塞したような気分だけが残る。 判ってはいても始まらない。

0923 (両A面)

自分の正気を疑うような連休最後の昼下り、折々見上げる時計の針の進みが妙に遅いのだけが、せめて救いに思われて、それさえ、じいと一所に、止まっていてくれる訳ではないものを。 薄皮の張ったように向こうと距離を置いてしまって、私はまた手を伸ばすにも…

スターリング(draft)

――私が死ぬときは肺からだ。 私がそんなことを言って、棚橋は、けれど、その時、真摯に耳を傾けてくれていたらしい。 なんで? もう帰るの、なんで? というのと同じ調子で棚橋は言ったのだと思う。 それは、 それは、悪い息がこの私の鼻に、口に出ていくま…

901

言葉を失っていく私が、二度物を語れない私でない様に

802

説明しておかないともう、私がなにを考えているか分かっておいてくれる人間は誰もいないのだという事を、私はもう少し気に掛けておかなければならないのだなと思う。 これはそのような生活で、そのような仕組になっていて、けれどきっと、ずっとそうだったの…

スターリング (draft)

棚橋の少し節の浮いた、けれど男にしては細くて、手入れしてる訳でもないくせにやけに形のきれいな、私より関節ひとつ分も長い指の先が、ドリンクホルダに差したままのボトルからまたガムを取った。二つ三つ、まとめて掴んだのを、放りこむと言うよりは唇に…

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本当の事なんて言いたくない。 いつだって満足していたいし、欲求不満だとは思われたくない。 こっそりと命がけでやりたいことをやっていたい。 私はまるで無敵ではないし、いまこうして書いていることだって、それぞれ少しずつの、好きな小説や漫画からの引…

吹けば飛ぶよな

強い風がやんで、雨の色が軽くなった。静かになった傘を閉じると水気の溶けた空気が下りた。ハルと過ごす二度目の春で、僕たちは花見の約束をしていた。きょうがいいと言ったのはハルで、うなずいたのは僕だった。 来年のきょうならきっと晴れるよ。そうかな…

ライフ・ゴウズ・オン

一 夢見心地にずずという音を聞いたのを、もしかしばらく前からずっと聞こえていたのではないかと近ごろ疑うようになった。 蚊の季節を過ぎて、とはいえ残暑の影は未だ濃く、寝苦しさに私の眠りは浅かった。未明に浮き上がっては、暗く靄のかかった向こうの…

青の残雪

ふと視線を外した古堅(ふるげん)が私の肩越しの向こうを見て、ハヤシさあ、と窓に言った。 「うん?」 つられて振りかえった窓の外はもう薄暗くて、屋根の上に連なった、まだ溶けないままの雪はどこまでも続いていくみたいだった。縮こまったレールの隙を…

呼び声

ドアを押す前から、音楽は漏れ出していた。ああこれは、と思いながらノブを回した手に体重をかける。 「何聞いてんの?」 「『JP』」 間伐入れない返事が低く響いて、こっちを向かないままなのに古堅(ふるげん)の声は相変わらずよく通る、と思う。 「何…

親愛なるユカ

十一時を回ると直通の電車は終わっていて、終着駅でホームを替えなければならない。無論のことだが電車も替える。数分後の上下動がずいぶん面倒なように思えて、甘木はうんざりしながら、明かりをじわじわ照りかえす段をプラットフォームへと降りた。両耳の…